日本造園学会熊本地震震災復興支援調査委員会主催のフォーラム及び現地調査に参加しました


お知らせ

日本造園学会熊本地震震災復興支援調査委員会主催のフォーラム及び現地調査に参加しました

 

平成29年9月2日(土)〜9月3日(日)、(公社)日本造園学会熊本地震震災復興支援調査委員会(※1、以下熊本地震震災復興支援調査委員会とする)の主催により熊本で開催された「熊本地震ランドスケープ復興支援フォーラム及び熊本地震震災復興調査委員会現地調査」に、堤・大杉・藤井・金重が参加しました。

※1 「公園緑地」「農業支援」「集落景観」「自然公園」「ランドスケープ」などの視点から熊本地震震災復興を支援するために必要な調査活動を実施する(公社)日本造園学会における一組織。

URL;http://recovery-jila.wixsite.com/kumamoto-landscape

 

■9月2日 熊本地震ランドスケープ復興支援フォーラムについて

フォーラムは、熊本地震震災復興支援調査委員会が熊本において開催されるのに伴い、熊本県内の産官学の造園関係者とともに、委員会が実施して来た活動や委員の研究、地元の取り組みや委員会への要望などの情報を共有し、今後の取り組みについての意見交換を行うことを目的に開催されました。用意された3つのセッションごとにテーマが設定され、話題提供の後に質疑応答とディスカッションが行われました。

 

セッション1のテーマは「都市公園の利用実態調査と調査結果の活用」でした。村上修一先生(大阪府立大学)と舟久保敏さん(国土技術総合研究所)から話題提供を受け、発災時の避難方法、公園での受け入れ、今後の公園計画への反映等の様々な視点で意見が交わされました。熊本地震の避難の特徴とされる自家用車の利用について関心が高く、今後の大きな課題だと思われました。

 

セッション2では「農業・緑のボランティアと造園業の貢献」をテーマに朝廣和夫先生(九州大学)と徳野貞雄先生(トクノスクール・農村研究所)の話題提供がありました。阪神淡路大震災を起源とする災害ボランテイア活動は生活支援が対象で、産業支援はこれからだそうです。徳野先生の「都市・マチ・ムラ」の社会やコミュニテイの違いにより、支援施策もボランティア活動も視点を変えて考えるべきというお話が印象に残りました。

 

セッション3は「大規模地震発生時の産官学の連携と支援体制の構築に向けて」をテーマに、熊本・大分の被災地の実態と学会への要望として、遠山雅子さん(熊本市役所)から発災後の行政の災害復旧及び避難・生活支援業務のご苦労や工夫、原千砂子さん(松本技術コンサルタント(株))から土地利用・生物多様性の視点から見た災害復旧といった話題をご提供いただきました。遠山さんの元の自然な護岸に生まれ変わった水前寺江津湖公園の復旧の裏話に目を見張り、原さんのドローン活用のお話についつい引き込まれてしまいました。藤田直子先生(九州大学)からは、学会の動きと支援体制づくりの検討に関して、ご自身が重ねてこられたヒアリング調査や支援活動結果を絡めながら発災からの流れや現状などの全体像をご報告いただきました。会場からも「点検などの業務支援ができないか、造園職を育ててほしい、造園・ランドスケープの仕事を広げていくべき」などの課題が上がり、学会にも多くの要望やアイデアが出されました。

 

セッション3の報告者3名は、当社の女性役員及び社員が所属する「全国女性造園技術者の会(※2)」の会員や関係の方々です。ユニークな視点や未来を創るようなお話に頼もしさや輝く生き方を大いに感じ、見習いたいと思いました。

※2 産官学の垣根を超えて全国の女性造園技術者が相互の親睦を図り、その知識、情報及び経験の交流と協力・連携をもって造園技術の発展に資することを目的に集う組織

URL;http://www.green-web1990.com/

 

IMG_0341フォーラムの様子
IMG_0339原千砂子さんの話題提供の様子

 

■9月3日 熊本地震震災復興調査委員会現地調査について

翌3日の現地調査では、熊本城、益城町(市街地復旧状況)、西原村(農業ボランティア・俵山トンネルなど)、南阿蘇村(ジアスカフェ、国道57号復旧法面、長陽大橋など)を見て回りました。平成28年11月の日本造園学会九州支部福岡大会後に訪れた際は発災直後といった感じでしたが、今回は、復旧状況を説明するサインが整備された熊本城、開通した長陽大橋や緑化の効果が現れつつある復旧法面などを見せていただき、少しずつ復旧復興が進んでいる印象を受けました。一方で、崩れたままの法面や石垣、道路等も未だ見受けられ、阿蘇の鮮やかな緑の風景も、地震後の土砂流出や復旧工事によりところどころ地肌の露出や人工的な風景に様変わりしており、少なからず寂しい気持ちにもなりました。

 

そうした中で、阿蘇村の女性たちが運営するジアスカフェでご用意いただいたカレーライスとピザともろこしアイスの美味しかったこと…。青空と里山に包まれた畑地のふかふかの土の上で、復興への思いが込められた心温まるおもてなしに、明るい未来を感じることができました。

また西原村では、地元の方が村を元気づけるためにひまわり畑を育て、背の高いひまわりの特徴を生かして迷路としても遊べるようにして公開されていました。花が一斉に顔を向けてくれるひまわり畑の美しさに感動し、逆に私たちが元気づけられエネルギーをいただいた次第です。(3.11東日本大震災後に福岡県の朝倉市の皆さんから岩手県の被災地にひまわりの種が送られ、そのひまわりの種が熊本地震後に岩手県から西原村に送られたそうです。今年の朝倉市の豪雨災害後、西原村からひまわりの種が朝倉市の皆さんに送られたことがニュースになっていて知りました。この畑もそうしたひまわりなのでしょう。善意の循環に感動です。)

21397351_1442333229213283_2094172211_n熊本城に組まれた足場
IMG_0357倒れたままの神社の鳥居支柱
IMG_0391復旧法面
21362074_1440786706034602_1328702942_o緑化効果が現れつつある復旧法面
21442275_1442331022546837_1165092799_nひまわりめいろ
21729110_1448558098590796_1869211430_nジアスカフェ

今回のフォーラム及び現地調査に参加し、発災後の熊本の現状やランドスケープに関する産官学の取り組みを知ることができ、災害時及び災害復旧・復興における活動について考える貴重な機会となりました。企画運営をしてくださった方々に深く感謝申し上げるとともに、一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。

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